狂乱家族が他作品とクロスオーバー。悪ノリ上等!
『狂乱家族日記』と他作家とのコラボ作品集。それぞれの作品世界にやってきた凶華をはじめとする狂乱家族は、自重なんて言葉も知らずに大暴れ。
狂乱! ガーゴイル日記2054 / 日日日
『吉永さん家のガーゴイル』を日日日が好き勝手にしてみましたといった風情。狂乱家族の世界で、すでに役目を終え眠りに就いていたガーゴイルの元に現れた少女の依頼とは……。
ガーゴイルの世界を上手いこと取り込んでますね。オリジナルに比べるとやっぱり毒が強い気がするけれど、物語のオチの付け方は非常にらしくて良い感じ。というか、そもそもガーゴイルが封印されてるってところが疑問だけど、それはそれで。
御色町狂乱捕物日記 / 田口仙年堂
今度はガーゴイルの世界に狂乱家族がやって来て。
ママさん最強説がさらに真実味を帯びてます。傍若無人の限りを尽くす凶華と、ガーゴイルすら一撃で沈黙させる寡黙な主婦、恐るべし。
いや、この和み空間だからこそ許される展開かと。
狂乱スイート日記 / 佐々原史緒
『スイートホームスイート』を読んでいないのでさっぱり。
ノリはそのまんまで、生き生きと動いてますね。凶華と同じように手に負えない感じのアデルのツンデレ的行動はぃ良し。
狂乱すごろく階段日記 / 櫂末 高彰
『学校の階段』の階段部を巻き込んで、大すごろく大会、ってなんでじゃあ。
階段部部長・ゆうこと凶華のタッグはまさに最悪。悪のりを実現できてしまうコラボ作品ならではのトンデモ展開で、翻弄される他のキャラが哀れすぎますね。
狂乱家族になってよネ! / 佐藤 了
『私のKnightになってよネ!』未読なんです。
ラブコメ展開に重きを置いてる感じで、本編ではそういった部分は薄味ですから、ラブ分の補給にどうぞっていったところでしょうか。
――総じて短編集でかつコラボ作品なので、お話の整合性を求めるよりも、それぞれの作家が描く『狂乱家族日記』を楽しめという、お祭り的な作品集ですね。それぞれの作品を知ってれば楽しめるんでしょうけど、一部知らなかったのは残念。でも、公式にこういうクロスオーバー作品が楽しめる企画は面白いですね。第2弾『コラボアンソロジー2 “文学少女”とバカとガーゴイルと階段』の方はさらなる期待をしてます。
hReview by ゆーいち , 2008/09/03
- コラボアンソロジー1 狂乱家族日記 (ファミ通文庫 こ 1-1-1 コラボアンソロジー 1)
- x6suke、ほか
- エンターブレイン 2008-08-30
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