さて、君は、いつまでそうしてるんだ? 君は、これから、どうするつもりなんだ? いつまでそんな事をしてるんだ? そんなに『人間離れ』して、どうするつもりなんだ?
白の使徒・ベルフェゴォルは、欠片を保持する者たちに接触し、白薔薇の封筒を渡し去っていく。透に、灯璃に、愛華に、美空に、そして由宇に。その封筒に書かれている『事実』を知って、彼らは何を思い、そして何を選ぶのか。体育祭も終わり二学期もあとわずか、学園行事実行部の期末合宿が終われば、あとは年越し。新しい一年が始まる。透は三年へと進級する。白の使徒の問題が残っていようと、彼らの日々は、続いていく。
これは救われない。いろいろな意味で。脇役には主人公たちの未来に幾ばくかの影響すら与えられないというのでしょうか。あとがきも含めて、なんとも意味深なお話です。
で、今回は息抜き的なエピソードでしたね。部活の面々と過ごす毎日が少しずつ変わっていく感覚、透は由宇と暮らすようになってから、笑うようになったし、新しく加わった愛華や美空も部に馴染んできてる、部長は代替わりをして、新しい体勢で次の年を迎える。
そんな日々の移ろいの中、白い人は最後の使徒を生み出し、その目的を成就させようとしているようで。次は物語が大きく動いてきそう。透の親族と対策室の関連も出てきたし、今回の引きもかなり気になる。良い話、悪い話、奇妙な話、あとふたつ残ってるんだけれど、その内容はいったい……。にしても、七尾さん、分かりやすいんだか、分かりにくいんだか、いや、これは透が鈍すぎるのですな。かわいそう、頑張れ。
そして、今回も灯璃の言葉責めは絶好調ですな。狙いすぎてるけど、これがないと読んだ気がしないのです(笑)
hReview by ゆーいち , 2008/10/18
- たま◇なま~生きている、日々~ (HJ文庫 ふ) (HJ文庫 ふ 3-1-6)
- 魚
- ホビージャパン 2008-10-01
コメント