それでも、諦めない。いままでたくさん諦めてきたから――今度ばかりは諦めない。
異世界での冒険から帰還した逢司は、かしましい女の子たちに囲まれ楽しくも平穏な日常を送っていた。しかし、七罪城での冒険の結果は、現実世界にも大きな影響を与えていた。傷つき、散っていった友人たちの消失、そして悪魔王子の復活。全ての元凶である事件の真相が明らかになるとき、ほんとうの敵が正体を現す。
俺たちの戦いはこれからだっ!!
うああああああ、なんだこのラストはああああ!? ちょ、微妙なジャンプパロディネタとか入れてる場合じゃないですって。あの部分を削って、ちゃんとした結末を描いてほしかった。こういう想像に委ねるラストがいけないとかじゃなくて、投げっぱなしなのがああ……。
そんな感じで、シリーズ完結。どうにももやもやとしたラストシーンで、まぁ、きっとハッピーエンドになるんだろうけれど、ボスキャラ4体以上残しての幕というのは消化不良な感じが否めないなあ。
悪魔王子の正体とか、事件の真相とか、後出しで明らかにしたわりにはその収拾が付けられてないし、う~ん、ライトな展開に徹していながらライトに締めくくれなかったという印象が。
というか、本作以前の岡崎裕信の作風が好みだっただけに、明らかにテイストを変えて書かれていた本作が合わなかっただけなのかなあ。次はもっと重いお話を読んでみたいですね。
hReview by ゆーいち , 2009/05/02

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