宿題が終わるまで夏は終わらないんだぞ!『恋神-ラブカミ-』読書感想文コンクール!

「夏休みの『カミサマ降臨!学園生活・体験版』読書感想文コンクール!」

体験版のネタバレ満載なので一応隔離しておくのですよ。本日締め切りの感想文コンクールへ応募した文章をこちらでも公開しておきます。いや、どんだけ私、PULLTOPというブランド好きなんだ(笑)

お祭りのはじまりはじまり

新作が発表されるたびに個人的にわくわくさせてくれるブランド第1位なPULLTOPの最新作『恋神-ラブカミ-』。今回は体験版をプレーした感想を広く募集するという夏休みの宿題まで出してくれるというおもしろいプロモーションをされていたので、最終日ぎりぎり滑り込みですが参加してみるのですよ。

ある日を境に人間達の世界に降臨してこられた数多のカミサマたち。これまで生きてきた世界は異なれども、これからはそうもいかず。あらゆる意味で常識外れな存在であるそんなカミサマ達に課せられたのは人間達と席を同じくして学ぶこと! もう、この辺からしてただではすまなさそうな、はちゃめちゃの予感を覚えずにはいられませんね。登場するカミサマたちも、日本神話にその名を記す名だたるものたちから、その土地由来のものたちまで、まさに八百万。ファンサービスなのか、「あの守銭奴なカミサマ」までも登場してしまうなんて、にやにやが止まりませんよ。本編とはあまり関係ない部分ですが、こういうちょっとしたところにうれしいサプライズを盛り込んでくれるあたり、作品を大事にしているんだなあと感じさせてくれます。

さて、体験版。ほぼ導入部分という感じで第2章までプレーできたのですが、メインヒロイン達の登場や紹介を兼ねた第1章と、本格的にお話が動き始める雰囲気を漂わせる助走的な第2章という構成でしょうか。

物語が始まるのは新学期。主人公の北里颯太と愚妹なれどもテンション高くてかわいいなあコンチクショウな北里みこと、そして幼なじみ同い年のくせに、なぜか颯太を弟扱いする巫女さんな佐久沙いつきのやりとりは長年のつきあいを感じさせられ、幼なじみに並々ならぬ思い入れを持つ私はのっけからテンション上がります(笑)

カミサマと共存するという大事件から数ヶ月後からお話が始まって、そこにある日常と非日常の様子をコミカルに描きながら、世界観を丁寧に説明していってくれるので、人間とカミサマが共に在るという作中の日本の賑やかな側面と、その一方で潜在的に抱えているであろう問題点、明暗が自然と伝わってくるようです。

超越的な存在であるはずのカミサマも人間界では子供同然。そんな前代未聞の状況下で、カミサマに教育を行うカミサマ教育法のモデルケースとなった神早坂学園は校長を最高神が務めるからさあ大変。

なんなんでしょ、この世界のカミサマたち。フリーダムすぎて楽しすぎます、いいぞもっとやれ! なりゆきで颯太は不登校なカミサマを登校させるために東奔西走する羽目になるし、道すがらカミサマ(注:ウサギ)を拾うわ、ツンデレなカミサマ(注:サクヤ)には手を焼かされるわ、なんだか色っぽいくせに初心なカミサマ(注:イナリ)には妙に気に入られるわと、両手に華どころじゃない豪華絢爛ラインアップ。

駄目っ子なカミサマのウサギとは浅からぬ繋がりがあるようだけれど、過去の思い出を美化して語ってしんみりするような空気を吹き飛ばすくらいにドタバタやってくれるのがこのお話。妙に現代かぶれしてゲーマーにしてネット廃人なウサギの堕落ぶりと、みこととの魂の双子ぶりをほほえましく思うのと同時に、おい、お前、何か目的があってそこにいるんじゃないのかというツッコミをせずにはいられませんね。そうか、disれと、disれというのだな!?

人間とは隔絶したカミサマ然としたサクヤさんも、その実かなりアレで愉快なキャラクターだし、イナリはその言動を見ていて微笑ましくなってしまいます。

カミサマだらけのヒロイン勢の中にいて、唯一の人間であるいつきは、そんな彼女たちのあれやこれやに振り回されて大変な思いをしていますが、そんな壁をどうやって越えていくのかというのも、本作の主題の一つになるんじゃないですかね。答えの一つは体験版の中でも示されましたが、その先にある、颯太と、そのお相手となるであろう彼女たちが、どんな物語を経て成長していくのか、PULLTOPらしいお話作りに期待したいですね。

そして、相も変わらぬ魅力的なサブキャラの面々。颯太やヒロインたち、そしてクラスメイトや街の人々と、八百万のカミサマたち。神早坂での賑やかな生活をあたかも目前で見ているかのような楽しさが、数時間のプレーではありますがひしひしと伝わってきました。この楽しさ、この世界の居心地の良さ、これこそが私がPULLTOPに期待していることであり、私を惹きつけてやまない魅力だと思うのですよね。発売までもうしばらくありますが復習を欠かさずにこの体験版はPCに残しておこうと思います。

奇しくも発売は10月、またの呼び名は神無月。カミの居ない10月だけれど、今年に限っては神有月は出雲ではなく我々のPCの中にこそあり。

古来から日本はカミサマを祀り、奉り、共に在り続けてきた国でした。降臨したカミサマ達と人間達が織りなす本作は、まさに「お祭り騒ぎ」という語がこの上なくぴったりだと感じてしまいますね。体験版で感じた期待をさらに上回る楽しさを、本編ではぜひとも見せてほしいですね。

まぁ、だらだらと4KB書いてきましたが……。

神ゲーの予感! と言わせてもらいましょう。