デート・ア・ライブ〈2〉 四糸乃パペット

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stars ……だから。その、なんだ。……もう、私以外とは、するな。

デート・ア・ライブ2  四糸乃パペット 書影大

高校に転校してきた十香は、クラスメイトの折紙と毎日のように喧嘩をしていた。そのたび二人を止めに入る五河士道は、下校中、第2の精霊と出会う。少女は降りしきる雨の中、傘も差さず、左手にウサギ型の人形を付け、道路を楽しそうに飛び跳ね――盛大にコケた。助け起こそうとした士道に少女は怯えた様子で言う。
「いたく、しないで……ください……」
世界から否定され、拒絶され、殺意を突きつけられても、なお相手を傷つけないように耐える優しすぎる精霊、四糸乃。
「手伝ってくれ、琴里。……俺は――あの子を、助けたい……!」
世界を殺す少女を止めるため、デートして、デレさせろ!?

三角関係来たー!!

十香の人間としての生活が始まり、学校生活も順風満帆……? そんなこたぁない! 左右には十香と鳶一さんという両手に花、けれど社会的には嫉妬の渦巻く針のムシロ状態で、士道の方の学校生活は気苦労が絶えないことに。十香と鳶一、性格はずいぶんと正反対な感じですが、空気を読まず興味のある対象にだけ固執するという性質は似通ってますね。他の人の好奇の視線なんてなんのそも、士道の気を引くためならどんなことでもしてやるぜ、殺意を込めた拳だって繰り出すぜと、まったく容赦がないですね。間に入って止める役の主人公は、富士見不死身じゃなかったら死んでるぜ……?

そんな生活もしばらくして、ついに始まるドキドキワクワクの同棲生活。やはりラブコメはこうでなくては! 妹・琴里の意地悪い策略でわざとらしいドキドキイベント続出で眼福眼福。なんだかカラー口絵も肌色率がぐんと上がった気がしますが、今どきのギャルゲーならこれくらいのサービスシーンは当然ですから! 慣れるための体験版としてはちょうどいい演出です、もっとやれ!

自分の気持ちを上手く分からないながらも、士道になついてる十香の可愛いこと可愛いこと。見様見真似な感じでも、普通の女の子らしい接し方をしてくるとなると、前巻のようなとんでもない破壊をまき散らす精霊であったということを忘れそうになりますね。士道も接し方がずいぶん普通な感じになってきてるし、そのままキャッキャウフフできていれば平和なままだったろうに……。

けれど、やはり現れる新たな精霊。今度は幼女タイプの四糸乃たん。パペットと二人三脚な会話をする引っ込み思案な性格で、痛くするのもされるのもきらいという平和主義な様子。それでもASTは彼女が現れれば攻撃の手を緩めることはないし、そんな精霊の気持ちを分かろうとしない人間の都合なんて関係ないとばかりに対話を求める士道たち。精霊たちが破壊を振りまくとしても、十香と分かり合え、その力を封じる手段があると分かってしまったら、傷付く道より平和な道を選びたくなる。まぁ、その方法は命がけだったりするんで士道の覚悟がまさに問われる回となるわけですが。

何も知らないからこそ切れる啖呵というのもあるのかも知れませんね。鳶一のような家族を精霊が原因による災害で亡くしてしまった人からすれば、精霊は存在するだけで悪、憎み倒すべき対象と見るのも仕方ないでしょう。逆に、士道のように、精霊と言葉を交わし、少しでも理解し合えた人からすれば、対話もなく一方的に排除しようとするのはちょっと待てと言いたくなるのも分かります。ASTと〈ラタトスク〉の対立の構図は、この世界の精霊に対する価値観の対立の構図に通じ、そして〈ラタトスク〉が人知れず活動しているというのも、この世界の意見の態勢が精霊排除すべし、あるいは精霊は恐ろしい存在であるという方向に傾いていることの証なのかも知れないですね。

自分の立場を保留し続ける期限切れを待つこと亡く、四糸乃と出会い、彼女を救うことを決意した士道。もう、彼の立場は決まったようなものですね。人間でなくても、悲しそうな顔をする者がいるのなら士道は助けたいと思う。それが、精霊だとしても、分かり合う努力もしないまま、排除しようとは思わない。自分にしかできない方法で、それがかなうならヒーローになってやろう、そんな決意の中、命がけで四糸乃を救おうとする姿は、主人公だなあと思わされます。まぁ、不死身スキルとか超人的な能力が精霊由来であるとほのめかされたり、彼の存在自体もけっこう作品世界的にはイレギュラーっぽい感じですが、妹の琴里との関係といい、五年前の出来事といい深い部分も少しずつ明かされてきてますね。時間あたりで今の疑問点はけっこう明かされそう?

いいところなしのASTも、切り札的なエースの登場。だけど、士道を兄様とか呼んだり、また妹キャラ増加の流れ!? なんだかヒロイン級の年齢がロリ方面に偏っていませんかねえ? 今度は義理ではなくて実妹? 年齢と実力が一致しないのはいいとしてもさすがにいろいろおかしく感じる部分もあります。その辺の説明は出てきますか。

個人的には、ヒロインヒロインし始めた十香の恋に振り回される姿が微笑ましくて大変よろしいですね。自分の気持ちが好意や嫉妬だとわからずもやもや。それが恋だと知ったときの反応が今から楽しみですね。彼のために一生懸命になる姿はまさにそんな恋に生きている姿そのもので、無理とは分かっていてもとっとと士道とくっついて幸せになればいいのになあなんて思ってしまいます。キスするな、なんて無茶なお願いをしても、それが叶うわけではないだけに、今後も十香は士道の一挙手一投足にやきもきさせられ、トラブルまき散らしそうですね。さあ、ますますラブコメって来たー!!

hReview by ゆーいち , 2013/03/28

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