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クダンの話をしましょうか〈2〉
出会いと別れ クダンの訪れた街で起きる不思議な物語
北海道のとある街にクダンはいた。喫茶店 Dragon でアルバイトをしながら鵺を探している。この街に残る、コロポックルのうわさ話を手がかりに。
そんな街を旅行で訪れた元“コクバン”管理人の美千恵。自分のドッペルゲンガーを探すために故郷を訪れた彼女は、クダンの占いと、不思議な手形を付けて回る小学生に遭遇して……。
大人になるということが、世界の在りようが変わることと同義に思えていた小学生時代。そんな思いに囚われた人たちが、クダンと出会い、その未来の予言によって、その運命を辿っていく物語。
クダンが真摯に告げる予言を、自分の心の状態ひとつで良く受け取ることも、悪く受け取ることもできる人間の心が、悲しい結末を生んだ物語もあり、そんな心があるからこそ、大人になるための痛みを甘受して、一歩を踏む出す物語もあり。予言者であり、彼らに以降、関わることのできなくなる、ある意味、傍観者たるクダンの心の中にのみ残る、思い出はしんしんと積み重なっていって、彼女の心にのみ痛みを残し。
街から街へと、別れの悲しみを味わいながらも、悲願のために旅を続ける彼女が、鵺と巡り会い、その力を消すことができる日が来るのか。クダンの持つ力があったからこそ、彼女が出会い、親しくなった友達を救うことができたというのに、その代償が大きいからこそそう願うのでしょうけれど、力をなくしてから彼女が望む生き方というのは何なんでしょうね。
あとがきの雰囲気を読むと、ここでいったん完結? だとしたら、ちょっと残念かなあ。
hReview by ゆーいち , 2008/02/02
- クダンの話をしましょうか 2 (2) (MF文庫 J う 3-6)
- 内山 靖二郎
- メディアファクトリー 2008-01
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クダンの話をしましょうか
災いを予言し死ぬという妖怪・件 同じ名を持つ少女が告げるのは
転校生・クダンはセーラー服姿で街角に立ち占いをする。彼女自身が持つ「他人の災いを予言する力」を断ち切るという、鵺を探しながら。彼女が災いを告げたとき、告げられた人との縁は過去から未来に渡って完全に断ち切られる。そんな報われない孤独から抜け出すことを夢見て。
クダンと関わった3人の少女の顛末と、幕間によって構成された短編連作。登場する少女たちは、彼女たちの通う高校内に設けられたいわゆる学校裏サイト・カンバンの中で、自分とは別の人格を演じたり、何かを伝えようと声ならぬ言葉を上げていたり、他人を操り遊んでみたりと三者三様の立ち位置。
親しくなったがゆえに、別れの切なさもひとしおで。けれど、そこにあるのはクダン自身の優しさからくる予言。忘れてしまう相手よりも、覚え続けていかなければならないクダンにとって、予言をするという行為そのものが苦渋の決断なれど、その行動の根源には彼女の優しさが感じられます。
どのストーリーも、結末は切ない感じでくくられていますが、いつか、彼女の苦悩が解き放たれるときが来るのでしょうかね。
今後のシリーズ展開を見越してか、キリンとかバクとか、謎の存在もいたりして、またそもそも鵺がどのような役割を果たすのか謎があります。前のシリーズ『神様のおきにいり』はちょっと合わなかったけど、本作の雰囲気はなかなか好みです。
hReview by ゆーいち , 2007/11/07
- クダンの話をしましょうか (MF文庫 J う 3-5)
- 内山 靖二郎
- メディアファクトリー 2007-10
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神様のおきにいり
家神の珠枝とその家の少年を中心にした、妖怪もの。『我が家のお稲荷さま。』的かと思いきや、終盤は割とシリアス気味で、そのギャップが1巻だけで見るとやや性急な展開に思えたかな。
序盤の珠枝やご近所の妖怪などにからかわれたりする智宏の姿は、コミカルながらも微笑ましくてよろしいけれど、後半になってからは重めの過去話が出てきたり、危機的な状況が発生したりとどうにも戸惑う展開が。
その後の話のたたみ方は綺麗で、エピローグはハッピーエンドで満足なのだけど、智宏に感情移入しづらいのはちょっとマイナスだったですね。
あと、幼なじみの瑞穂は、それなりに重要な位置にいるのに影薄いなあ。彼女の報われなさっぷりもかわいそうです。
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