読了。
何このどんでん返し。
さんざん張り巡らせてきた伏線の回収の仕方は見事。エピローグも、唸らせられますね。続編の「リリアとトレイズ」を読んでいるからかもしれませんが、彼らのキャラクターは、まさにその両親あってこそと納得です。
トリックというほどのものではないですが、ストーク少佐の正体をヴィルが看破するくだりは素晴らしい。物語の最初から、計算して細かいエピソードを散りばめていたんだなと感心することしきりです。
そしてヒロインでありながら、なんだか影の薄いアリソンも、ヴィルと上手いことやってるようでめでたしめでたし。思い通り事が運ばずむくれてみたりしながらも、終盤の彼女らしい不器用な告白は、それまでのコミカルな失敗を経てこそ、ようやく報われたのだなと安堵と祝福を感じるのです。
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