現代を部隊にした男女5人が織りなす青春群像劇。
そんなぬるい話を浅井さんが書くワケねー、ってことで、『され竜』で読者を打つと絶望のズンドコにたたき落とした浅井ラボの新作。
ぐだぐだしてるし、視点が各エピソードごとにくるくると変わるので、決して読みやすくはないし、最後まで読んでも何が何だが分からなかったりと、かなりメタメタなストーリーですね。「事件が起きていなければ名探偵の出番はない」とか、実際は物語の背景で事件は起き続けていたのに、それを解決できたかどうかすらあやしいという投げっぷりがステキ。
万人に受け入れられる作品では決してないし、瑛子と真央の話とか読んでしまうと現実でも絶望しそうだしと、相変わらずの毒分たっぷりな一冊。描写とかのエグさは慣れてきたけど、やっぱり人間の内面の醜さを露骨にぶつけてくるのは苦手だなぁ。女って恐い。
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