読了。
世にも奇妙な物語やアウターゾーンを彷彿とさせるストーリーの4編の短編集。短いながらも起承転結がしっかりしている良作です。
どのストーリーも、『アンティーク』と呼ばれる奇妙な超常の力を持った道具と、それに関わった人間の顛末を描いていて、4編目の「プレゼント」を除いて、どの物語もその結末は自業自得だったり、どうしようもなかったり、ただの誤解だったりと原因は異なりつつも切ないものになっています。『アンティーク』というガジェットの設定には目新しいものはないものの、物語に絡めて上手い使い方をするなぁと感じます。主人公が持っているとある『アンティーク』の由来とかは明らかになってないけど、この儲かりそうもない付喪堂骨董店でバイトを続ける理由と関係があったりするのかしら?
3編目まで、ヒロインの咲がいまいちぱっとしないキャラだなぁと思っていたら、最後のお話でしっかりと魅力的に描いてくれてますね。憎からず思っている相手からのプレゼントに一喜一憂したり、雑誌の煽り文句に動揺したりとしっかりオンナノコしている彼女の描写が素晴らしい。物語の締めの数行の文章だけで、しっかりと幸せを感じさせて貰えました。てか、フラグ立ちまくりじゃねーか。進行させろよ!
続編出るならまたチェックしたい一作ですね。
コメント
コメント一覧 (1件)
付喪堂骨董店―“不思議”取り扱います…
付喪堂骨董店―“不思議”取り扱います
著者 御堂彰彦
イラスト タケシマサトシ
レーベル 電撃文庫
微妙だなぁ。
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