あんでっど★ばにすた!

あんでっど★ばにすた!読了。

鈴木鈴新シリーズ。相変わらず序盤の軽妙な展開と、終盤の重苦しい展開のギャップが素敵です。さすが黒作家。ここのところなりを潜めていたかと思ったら、この作品の世界観自体は黒い意志の蔓延を感じさせるので、のびのびと書かせたら大変なことになりそうな予感が!

五法と呼ばれる特殊な力の存在する世界、特別であるという説明が主人公たちの口から語られるだけで、世間からどのように思われているかの描写が少なめだったので、その存在の特異さの演出が弱い感じ。日常の描写とか、真尋と冬子、左乃宮と黒島といった掛け合いの会話とかは割と楽しめ。このノリで最後まで行ったら、また別の作品になっていたような。

登場人物が単巻で完結するには多めで、諮問機関やら廃絶十字やら、五法を巡る様々な思惑がほとんど明かされていないので消化不良感が残りますが、真っ黒な結末にならず、比較的明るめに終わらせてくれたのは、ご都合主義的だとしても救いがありますね。まぁ、リセットしてやり直すという締め自体は、個人的にはあまり好きではないのですが、このオチ自体が今後の展開への複線になっているのではないかとも思えます。主に黒い方向で。なので油断はできないのですが……(^^;

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • [鈴木鈴] あんでっど★ばにすた!…

    荻原真尋の幼馴染である御船冬子は、普通の高校生に見えるけれど、実は五法相(ヴァニスタ)と呼ばれる特殊な能力を持っている。真尋も冬子とは違う能力を持つ五法相ではあるものの (more…)

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