円環少女〈5〉 魔導師たちの迷宮

2007年5月16日

円環少女 5 (5)読了。

またしても強烈な引き。これまでの淡々とした地味目の展開を一気に吹き飛ばしてしまうような急転直下の超展開。終盤まで動きがないなあと思っていたら、とんでもない引きでしたなあ。

メイゼルと仁の信頼関係はより強固なものになりつつも、周囲の状況が二人の安穏な日々を許さない。あるいは、未だ明らかにされていない、メイゼルの魔法世界追放の原因や、メイゼル自身の誇りがそれを安易に受け入れないとしても、戦いに身を置かず、その年齢相応の生活を送ってほしいと願うのは、仁や京香だけでなく、周囲の人々も同様であるということが感じられたりするシーンが結構ありましたね。

メイゼル自身は、今回の事件の中枢に関わっているというより、否応なく巻き込まれた感はありますが、仁の組織の離反の原因が、メイゼルを救うためと知ったときの、二人の関係がどのようになるのか。以前のグレン事件の時のように、簡単に信頼が崩れてしまうとは思えないけれど、味方のいない世界に、たったふたり、どんな逃避行を覚悟するというのでしょうか。

あるいは、未だテロ組織に囚われたままの、きずなの魔法・再演体系が過去をいう奇蹟を演じるのか。そんなご都合で片付かないくらいのシビアな世界ですが、何らかの救いがもたされることを信じて。

次巻の刊行は秋口なのかなあ。この展開で引かれるのは、非常に生殺しです。