とらドラ5!

2008年10月4日

stars 手乗りタイガーの父親現る! 文化祭も波乱の予感!?

文化祭のクラス出展を、担任の恋ヶ窪ゆり(三十路)のワナによりプロレスショーになし崩し的に決められてしまった2-Cの面々。そんなとき相変わらずな毎日を過ごす大河と竜児の前に現れたのは、大河の今の状況を作り出した張本人の彼女の父親。大河との新しい生活について語る父親の言葉に心動かされた竜児は、何とか大河を説得しようと四苦八苦。少しだけ父娘らしい関係になりつつあるかと思われたとき、竜児が実乃梨にそのことを告げるとなぜか彼女は竜児を非難して。そして迎える文化祭当日。

大河の家庭の事情が明らかになるエピソード。どうにも彼女の父親は世渡り上手でも人間としては救いがたい。上手いこと仮面を付け替えて、世間体は繕いつつも、近しい人間にとっては全く信用に足りないという。竜児の母親の泰子の何気ない一言が、その実正鵠を射ていたというのは、さすが一児の母。

そんな父親の登場で、実乃梨と竜児の間もぎくしゃくしたり。どちらも大河の幸せを願うことでは一致しているはずなのに、過去を知っているか知っていないかで正反対の反応をしてしまい、なんとも重苦しい雰囲気。果たして実乃梨が何に嫉妬していたのか。彼女の前巻から今巻にかけての変化を見ていると、どうにも竜児を微妙に意識しているような気がしてくるけれど、肝心の竜児の方は、これまでの実乃梨への一途な恋心の高ぶりが、なりを潜めてきたような。

ラストのキャンプファイヤーのシーンはきれいできれいでうらやましいなあ。北村くんもなにやら大河に対しての態度が改まってきたような。微妙に一方通行な、それぞれの思いの行き先は、まだまだこじれて到着地点が見えませんね。

hReview by ゆーいち , 2007/08/15