ひぐらしのなく頃に 第1話 鬼隠し編 下

stars 高難度のひぐらし第1章 完結編 壊れ狂う日常に恐怖せよ

大石との会話をレナに聞かれた圭一は、後ろ暗い思いを抱えつつ朝を迎える。学校を体調不良で欠席し、診療所で診察を受けた帰り、大石に誘われた食事の場でさらに語られる部活メンバーと怪事件との関連疑惑。猜疑の棘は、圭一の奥深くに根付き、その痛みは確実に彼の現実を蝕んでいく。

上巻のほのぼのさ加減から急転直下、圭一の中で膨れあがっていく疑念や恐怖心、不信、もろもろの感情の奔流が描かれます。自身の命を狙われているという現実から身を守るため、過剰ともいえる行動で部活メンバーとの距離を取り始める圭一。それを心配しつつ、その様子が“転校”してしまった悟史と酷似することから腫れ物を触るような対応しか取れないレナたち。ほんの少しだけ歯車のかみ合いが歪んでしまっただけで一気に壊れていく日常と、喪失への恐怖。ひぐらしという作品の方向性と特異性を決定づけた作品だけに、そのインパクトは再度小説という形で読んでも並々ならぬものがありますね。

謎ばかりが残され、事件の真相を推理するにも情報があまりに足りないという本作。初体験の人にとっては、クエスチョンマーク乱舞の読了感とは思いますが、めげずに以降の出題編である、綿流し編、祟殺し編、そして番外の暇潰し編へ挑んでいただきたいところ。

まぁ、その前に、「ひぐらしのなく頃に」体験版をインストールして、オリジナルを体験してほしいかな。演出のインパクトは小説版以上と思うので。

しかし、しょうがないとはいえコストパフォーマンスの悪さはいかんともしがたいですね。ゲーム版なら1,575円で全7巻予定の出題編を楽しめるわけだから。3倍程度のコストがかかってしまう計算ですね。続刊は懐と相談かなあ……。

hReview by ゆーいち , 2007/09/14

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • [竜騎士07] ひぐらしのなく頃に 第一話 鬼隠し編 下…

    幾度となく、部屋の扉の前に立つ誰かの気配に、圭一の眠りは妨げら、目覚めはとても悪かった。昨日の出来事を思い返すと、気分が悪くなるが、たぶん、自分が思ってるようなことはな…

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