世にも奇妙で不思議な物語第3幕 でも真の見所は咲の恋する乙女っぷり!
不思議な道具『アンティーク』が集う店・付喪堂骨董店。今日も客足はさっぱりだけれど、不思議な事件は望むと望まざるに関わらず起きてしまいます。
付かず離れずな刻也と咲の関係も、そんな事件を通して少しずつ変わっていくようで、未だ告げることのできない互いの気持ちが、伝わる日がやってくるのか?
うあああああああああ!! 咲、かわいいよ、咲。表紙を飾るクールさ面持ちとは打って変わった、そのオトメ振りに悶える悶える悶える。は、3回言ってしまった。
そんなこんなでアンティーク絡みの不思議な物語の第3巻。今回も、アンティークによって引き起こされた人間の、選択一つで生まれてくる幸と不幸の物語。前巻に比べると、今回の事件を引き起こした人たちの根底にある感情が、形は違えど愛というものだったので、報われない終幕だけでなく、納得のいく場所に落ち着いたというのは良い感じです。
そんな話のせいか、刻也は咲の大切さを遅刻一歩手前で気付かされるし、咲は咲で刻也への意識がどんどん加速して行っている感じ。毎度、咲の一人称で語られる最後のお話は、そんな彼女のかわいらしさがいかんなく発揮されているし、今回は、今回は。うはあああああ。と、もうね、毛色変わっても良いからこのままラブコメに突入しちゃいなよ、アンタらとツッコみたくなるくらいの展開。お互い強情なところと不器用なところがあるから、告白とか夢のまた夢だけど、でも、今回のメモの応酬は、あるいみ遠回りに告白しちゃってるだろ。あとは機を見てたたみかけるように、その恋を成就させてほしいところ。
巻を追うごとに、ラブ寄せが進んでいくけど、これはこれで大変よろしい。お決まりの展開になっているけれど、咲の可愛さはどんどん増していって、続きがとても楽しみになってしまいますね。
hReview by ゆーいち , 2007/11/03
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