生徒会の一存──碧陽学園生徒会議事録 1

2008年1月24日

stars 駄弁る駄弁るただそれだけ 何この和み空間!?

碧陽学園の生徒会役員は人気投票で決められるという独自性のせいで、美少女揃い。そこに学年1位の優秀者にのみ与えられる特待枠を利用して、副会長の地位に就いたのは主人公・杉崎鍵。誰もが美少女羨む選り取り見取りの理想郷。これは、公然と全員攻略でハーレムを作ると宣言した鍵の、愛と笑いに満ちたお話だったりそうでなかったり……?

バカだ!

プロローグとエピローグにメタ的な構成を思わせる部分を持ってきてるけど、そこに意味を見いだす価値があるのかどうかが怪しくなるくらいの、ぬるい展開。や、展開しないです。ただただ生徒会室で、ロリ先輩な生徒会長・桜野くりむが言い出したあれやこれやについて雑談をする、それだけの短編集。

前作『マテリアルゴースト』でも、主人公とヒロインズの日常の掛け合いは、テンション高くてやたらと楽しかったんだけれど、本作はそれをさらに突き詰めてきてる感じ。他の出版社を敵に回しそうなギリギリなネタをこれでもかと持ってきてるけど、いいのか富士見書房、いいのか編集者? ネタ的にディープなものもあったりするので、そこら辺が理解できないと置いてけぼりを食いかねない突っ走りっぷり。や、普通に分かってしまう自分もどうかと思いますが。

ギャルゲテンプレートなキャラクター設定と、萌え要素をこれでもかと設定した生徒会ヒロインたち。話の基本的な部分が、どうしようもなくライトで、どっかで見たような学園もののギャルゲ。本当に、会話だけで1冊終わってしまってどうしようかと。そして、それを普通に面白く感じてしまってしまってどうしようかと(笑)

すでに2巻、3巻の刊行も確定してるっぽいですが、今後はさらにギャグ方面に特化していく模様。このだらけた感じの展開を、どういう風に盛り上げていってくれるのかも楽しみですね。下手するとそっぽ向かれかねないテーマなだけに、どう料理してくれるのか?

登場人物の過去に、何やらシリアスなものを匂わせてますけど、それすらもネタだったりしたら笑えます。むしろ、そっち方面に逃げようとして、真面目なストーリーが生まれてきたら興ざめかも。メタ展開を、高度な構成に使うんじゃなく、それすらもギャグの道具として使って、どうしようもなく緩くて笑える日常をだらだら続けてくれるのも、また面白いと思います。

しかし、邪気眼ネタとか、かなり自虐入ってないですか? そして、そこを口絵に持ってくるセンス最高(笑)

hReview by ゆーいち , 2008/01/24