守れ愛の巣! ノト 再び宇宙へ!
宙士の仕事からノト屋の仕事へ、ようやく普段の生活を取り戻したノトは、ある日亜人の少女・ラキザミを拾う。うわごとのように言った言葉「そらがおちてくる」「ネロ」を、新宙軍のサベラに軽い気持ちで訪ねてみたら大騒ぎ。あれよあれよという間に、ナギアミの元に連れて行かれ、その場で驚愕の事実を伝えられる。天から落ちてくる巨大な球が、待ちを襲う。──その落下予想地点は、ノト屋!?
前巻がアポロ13なら、本巻はアルマゲドン? そんな風情で始まった、隕石退治の大騒動。前巻で言葉だけは出てきた設定などが、本巻の展開に上手いこと活かされ、また、思わぬ人物が思わぬ形で登場して驚かされたり。
ただ、展開がやたらと都合良く、あるいは予定調和的に進んでいくのは前巻以上に気になったかなあ。立て続けに起こる、危機的状況を「こんなこともあろうかと」的なノリで乗り越えていくのはさすがに真田さんもびっくりです。オチは綺麗に付いてるんだけれど、このオチへ向かうために逆算して物語が作られてるような印象が強かったのがちょっと気になりました。
今回も、ノトは嫌々ながらに宙軍の仕事に引き込まれ、けれど、今回は今回でレンビアのためにせっかく増築した我が家を壊されてはたまらないと、必死になる様はなかなかに愉快。
相変わらずな天の采配で、あらぬ誤解を招きそうなシーンをこれでもかとレンビアに見せつけて、レンビア可哀想。彼女は彼女でノトのことを大切に思っているのに、素直になろうとしたとたんに、空気読まない展開だから、お互いがちゃんとした関係になるにはいろいろと苦労が多そう。
ナギアミとノトを取り合う三角関係というのも、面白いんだけれど、レンビアの一生懸命さと時折見せる健気さを思うと、やはりノトとレンビアで幸せになって欲しいですね。
しかし、ラキザミの言葉を借りると、この三人の関係って、想像以上にこんがらがるんじゃないかという気も。がんばれ、レンビア。
hReview by ゆーいち , 2008/02/06

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