名前は輝夜真央。趣味は帝王学。将来の夢は新世界の王になることだ!
錦織貴は成績優秀、運動神経抜群、なおかつ好感度・人望ともに言うことなしの完璧超人的存在だった。しかし、その正体は、見た目とは裏腹に、自らの地位と評価を維持するためならばあらゆる努力と策略を惜しまないハラグロ優等生。そんな貴の正体を知り、新世界の王を目指すという自らの野望に利用しようとするのは輝夜真央。そうして、魔王とあだ名される少女とハラグロ少年の誰にも言えない秘密の主従関係が結ばれたのだった。
あー、なるほど、ハルヒっぽい。主にキャラクター造形的な部分で。
自らの目的以外は眼中になく、そのためならあらゆる非道を平気な顔をしてこなしてみせる魔王こと輝夜真央。良い外面を維持するために、密かに努力を続ける腹黒い一面を持つ錦織貴。
そんなふたりの誰にも言えない素の部分を、互いに見せ合って、そこから始まる世界制覇への道。真央の言うことがどこまで本気か判らないけれど、貴から見ればそれは荒唐無稽もいいところで、適当に付き合ってやればいいやと感じていた、そんな時間が、いつのまにか貴重なものに変わっていくのもお約束。
真央と貴の物語としてみれば、そりゃ異能分なんて割り込んでくる隙はないんだけれど、そこに六道さんの存在が絡んでくると、物語の行方は一気に混沌としてくるような。ああ、でも今回で異能力者捜しを諦め、脱・異能力宣言をしてしまったし、そういった意味では、異能によって味付けされるこの手のストーリーに異を唱えている、のか?
ともあれ、彼女もふたりの関係に絡んできてるし、貴を巡った三角関係に真央の中では認定されていそうだし、そもそも六道さんて実は結構黒いんじゃね? みたいな気もしなくはないし、さらには、口絵に登場してるくせに、ほとんど出番のなかった米倉さんも、今後何らかの形で関わってきそうだし、と普通じゃない思想を持ちながら実は普通っぽい真央の覇道には、様々な壁が立ちふさがっていそうですね。
hReview by ゆーいち , 2009/01/10
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『かぐや魔王式!』を読んで
大衆はコブタだ!
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