大地のバカ……。いつもは鈍感なくせに、こんなときだけ鋭いんだから!!
占い師の起こした事件も解決し、学祭の準備に盛り上がる大地と渚。UMA研究会の面々と共に発表会に向けての企画も動き出していた。そんな中、大地の前に行方知れずとなっていた従兄の土志紀が現れる。魔物を育て、自分の身体に住まわせることになってしまったことを大地に語る土志紀。その魔物は、浜森をにわかに騒がせる事件の犯人であり、そしてかつてない強敵としてふたりの前に立ちはだかる。
なんだかいろいろ残念な結末だよ!
う~む、魔物のインフレとかを求めていたワケじゃなかったんだけれど、渚と大地の絆を描く方法としてはやっぱり手っ取り早かったのかなあ。のワリには、今回登場した魔物の脅威というのがあんまり感じられないせいで、危機感希薄な展開になってるわけですが。
そして、肝心の終盤の大地の見せ場で、校正不足がスゴいマイナスな感じに。なんで渚は同じことで2度驚いてるんですか……。ああ、せっかく一世一代の決断を下した男の背中を見せてやるぜ、ってなところでそういう萎え方させられるとなあ、もったいないよう。
そんな感じで、多分前巻あたりから方向性がちょっと違ってたような印象のまま、完結してしまったシリーズ。ラブでコメでツンな渚の反応を見て楽しめれば良かった感じなのに、微妙にシリアスな方向に流れてしまって尻すぼみって感じでしたね。
hReview by ゆーいち , 2009/05/31
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