とある飛空士への恋歌〈2〉

いくら神さまが残酷でも、なにも悪いことをしていないわたしに、そんな酷い仕打ちをなさるはずがない。いくら神さまが残酷でも――そんなふうに人の運命を意味なく弄んだりはしない。
遠大な目的のため、終わりの見えない旅を続ける空飛ぶ ...
とある飛空士への恋歌

旅立ちなんかじゃない、これはきれいに飾り立てられた追放劇だ。
伝説にある「空の果て」を目指すため、空に浮かぶ島・イスラは、いつ終わるとも知れぬ旅に出る。そんなイスラの上で生活することになる人間のひとりカルエルは、かつて革命 ...