SHI‐NO―天使と悪魔

2006年10月4日

SHI‐NO―天使と悪魔読了。

富士見ミステリらしくなってきたというか、やはりミステリの体を成してないような気はしますが、純愛系らしいです。正逆は違っても、きっと純粋なんだよね。

物語としては、どんどん志乃というキャラが人間離れして行ってる感じがして、雰囲気的に奈須きのこテイストが漂ってきてるような。今回語られた個人個人の正義と、正義の味方という存在に対するくだりの描写とか。それはそれで面白いんですが、小学5年生にして、背負うものの大きさを明らかにするエピソードにしては、とってつけた感が大きい事件だったかなと。

今回登場した、真白嬢が、そのまま志乃と正逆の立ち位置に在るんだろうけど、副題にもあるような、どちらが天使でどちらが悪魔かなんてのは、主観で変わってしまうからあまり意味のない命題なのかも。およそあらゆる犯罪を内包してしまうような黒い存在なのに、誰も殺めたことがないという志乃と、無垢な『少女』を演じつつも、今回の事件の全てを演出してみせた真白。直接的な対決はないにしても、真白の出現で主人公と志乃周囲はまた慌ただしくなりそうな雰囲気?

もう一方のデッドエンドコンプレックスの残滓から生じた事件の方は、まだまだこれからみたいな感じで、おそらくは次巻はこのエピソードになるのだろうけど、ここでまた真白が糸を引いてたとしたら、アンタ黒いどころじゃないですよ、と。

そして、クロスくんは、またしても物語の中盤からあっさり忘れられてしまうようで。志乃と同じ舞台に立つ日は来るんですかね。完全に眼中にないようなので、道化として見るにはやや可哀想な気もします(^^;