うあ、どんどん救いがなくなっていく。
〈モノ〉に関わるトラブルを解決する代償に、その地を去らなければならないという因果な代償。前作から2年近くが経過して、何かが変わったかといえば、それはいつかそうなると分かり切っていた飢えの再発。表だって進行していくストーリーの背後に隠されていた水藤の真実には、最後の最後の種明かしまで気付けませんでした。迂闊。
人であることに拘泥する純と、それとは対極の生き方を選択した水藤。二人の人生がこの先で再び交わる可能性があるとしたら、それは恐らくは悲劇的な結末を纏っているものだろうことは想像に難くなくて。それでも最後の最後で何らかの救いを見いだしたいと願ってしまうのは、いけないことではないでしょう。
次巻で完結。作品タイトルの通りに何ら救いなく終わってしまうのか、あるいは何かを見せてくれるのか、その一点に期待がかかります。
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哀しみキメラ (3)…
哀しみキメラ (3)
著者 来楽零
イラスト 柳原澪
レーベル 電撃文庫
救われないなぁ。
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