“文学少女”と死にたがりの道化

2007年2月2日

“文学少女”と死にたがりの道化読了。

2006年を代表したであろうシリーズ。遅ればせながら手を出しました。

……うん、太宰が読みたくなる。一通り読み終えた後に本作を再読すると、また一層深みを増した世界が広がっていることでしょう。

物語を文字通り「食べる」変な先輩な遠子さんがラブリー。表紙とかの印象からはもっとクールな雰囲気を想像していたのですが存外に可愛らしい。序盤~中盤にかけての主人公・心葉との他愛もない掛け合いがやたらと楽しくて頬が緩みます。わざと書かれたゲテモノな小話を、それでも一生懸命に飲み下す遠子先輩可愛いよ。

話的にも終盤の怒濤の種明かしは予想の斜め上。全編に渡って非常に楽しいお話でした。心葉の過去とか、千愛の心中とか、事件が片付いた後の後味は、確かに「苦い」ものがありますが、なんの、それでも良いお話だったといえるだけの良作でした。

しかし、『うさ恋』はまったく肌に合わなかったんだけど、これは素晴らしいなぁ。イラストと相まって、非常に透明度の高い、澄んだ美しい表現がそこかしこに光って感服です。