ミズチとの最終決戦 舞台は遥か空の上!?
レイジと袂を分かったミズチが不穏な動きを見せている。各界の有力者に脅迫めいた手段で資金援助を迫り、その要求は、ひかるの師である東宮天祢にも向けられていた。脅迫の手段として用いられた凶悪な威力を秘めた爆弾。暴走を始めたミズチを止めるべく動き始めようとした矢先、ひかるは狛の襲撃を受ける。そして、その背後にはさらなる脅威『力ある者』の存在が……。
う~ん、微妙な結末でした。ガーゴイルの世界をシェアしながら、少年マンガ的なヒーローものとしての物語を見せてくれていたのですが、やはり、本家の印象が色濃く残っているせいでい、その雰囲気のギャップに戸惑う部分が大きかったです。
物語も、本家の背景で進んでいる事態を扱っていたせいか、補完的な位置づけに思えてしまって、こちらを単独で楽しむには、登場人物たちの個性が今ひとつ足りなかったのかなあ。ヒッシャムさんとか、むやみやたらと目立ってましたから。
ひかるの持っている力が、ともすれば万能にして無敵になりかねないもので、今回登場したラスボスキャラも、自尊のわりにはマヌケすぎて自爆した感じがするし、本気でバトルを展開するには、やはりどこか無理がある舞台だったのかなあ。ガーゴイルの世界という先入観を払拭するには、登場人物を完全に切り離すか、あるいは別の時間軸で展開するとか他の方法もあったのかなあとか思います。
とりあえず、この世界の中で異質めいていたミズチとの抗争(?)は、こちらのシリーズで決着が付き、あとはレイジと彼が生み出したであろうガーゴイルの敵との対決が、あちらのシリーズで語られるんだろうけれど、このノリが続くとちょっと辛いなあ。
クライマックスにさしかかるとは言うけれど、やはり最後はほのぼのと暖かな話で締めてほしいと願うばかりです。
hReview by ゆーいち , 2008/02/04
- ガーゴイルおるたなてぃぶ4 (ファミ通文庫 た 1-3-4)
- 田口 仙年堂 日向 悠ニ
- エンターブレイン 2008-01-30
コメント
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田口仙年堂 ガーゴイルおるたなてぃぶ4…
前回の「雅先生の地球侵略日誌」に続いて、今月のファミ通文庫の新刊で一緒に買った「ガーゴイルおるたなてぃぶ4」を読み終わりましたので、こちらも感想を書きますね。…