2008年 ライトノベルな総決算

2008年のラノベの読了数は318冊っぽいです。1日1冊には及びませんでしたが結構読みましたねえ。おかげでゲームやったり文章書いたりする時間が削られまくりではありますが、その辺の時間の捻出は、来年の課題にしようかと。

さて、月別のベストな作品をまとめてみましょうかね。これが今年のラノベ関連のエントリの最後になる……はず。

1月 バカとテストと召喚獣3.5 [シリーズ感想]

バカとテストと召喚獣3.5 (ファミ通文庫)

Fate/Zero〈4〉は鉄板ですが商業流通じゃないのでこちらを。いやぁ、1月にバカテス一気買いしましたが大笑いさせてもらいましたね。

2月 MAMA [感想]

MAMA (電撃文庫)

ミミズクからぐっとラノベ寄りの作風になりましたが、その根底にある紅玉氏の思いは変わってないなあと感じました。

3月 とある飛空士への追憶 [感想]

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫)

レヴィアタンとは作風ががらりと変わっていて驚かされました。映像で見てみたい作品ですね。

4月 荻浦嬢瑠璃は敗北しない [感想]

荻浦嬢瑠璃は敗北しない

元長信者としては読んでおけとしか言えないなあ。

5月 傷物語 [感想]

傷物語 (講談社BOX)

ホント楽しいお話。エンタテインメントに徹していて、作者が楽しんで書いた作品を読者の側も同じように楽しめるっていうのは理想的ですね。

6月 円環少女〈8〉裏切りの天秤 [シリーズ感想]

円環少女  (8)裏切りの天秤 (角川スニーカー文庫)

いやもう、このシリーズは巻を追うごとに青天井に盛り上がっていってますね。

7月 スプライトシュピーゲルIV テンペスト [シリーズ感想]

スプライトシュピーゲルIV テンペスト (富士見ファンタジア文庫)

ただただ圧巻。これまたシリーズ一気に読みましたが、オイレンとのリンクも含めてとんでもない作品だと思いました。

8月 “文学少女” と神に臨む作家 下 [シリーズ感想]

“文学少女” と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫)

これは外せないなあ。大団円の最終巻。

9月 聖剣の刀鍛冶 #3 [シリーズ感想]

聖剣の刀鍛冶 #3 (3) (MF文庫 J み 1-11)

三浦勇雄らしいまっすぐな主人公セシリーの熱い言葉が響きます。これも巻が進むにつれて面白くなってきていて、先が楽しみなシリーズのひとつです。

10月 境界線上のホライゾン〈1・下〉 [シリーズ感想]

境界線上のホライゾン1〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)

欠乏していたカワカミンを一気に補充できる作品。第1話からして、終わクロ最終巻を彷彿とさせるようなクライマックスシーンを持ってくるあたり、今後どんな盛り上がりが見られるのか本当に楽しみですね。

11月 ソリッドファイター 完全版 [感想]

ソリッドファイター 完全版

格ゲー全盛時にハマった記憶がよみがえりました。素晴らしい格ゲー小説。

あと、ダブルブリッドを全巻一気に読破。こっちも堪能しました。

12月 さよならピアノソナタ〈4〉 [シリーズ感想]

さよならピアノソナタ〈4〉 (電撃文庫)

これも今年外せない作品かと。主人公のヘタれさにヤキモキしつつも、最終巻の展開は神がかっていましたね。音楽が聴きたくなる作品です。

そんな感じの2008年

個人的には、月刊杉井光といわれるくらいの杉井光作品の連続刊行が大きな年だったでしょうか。いろいろなレーベルで氏の作品が刊行され、それまで氏の作品を知らなかったひとたちが、読んでみて気に入ったとかいう感想を見ると嬉しくなったりしたものです。作品自体も『さよならピアノソナタ』のような素晴らしい青春小説や、『ばけらの!』みたいな内輪ネタのメタ小説、さらには『さくらファミリア!』みたいなある意味ヤバめなテーマの小説だったりと、多種多様で、しかも各シリーズの刊行点数も少なめなので、これからラノベ読もうってひとにもおすすめしやすい作家ではないかなあと思ってます。個人的には、『火目の巫女』のテイストを引き継いだような『死図目のイタカ』の続刊を待ってるんですが、出ないかなあ。火目は絶望的なのは分かってますが、いや、それでもソリッドファイターみたいな展開がないとは限らない。来年もきっと活躍してくれるでしょうし、今後も全力で応援したい作家ですねー。

そういった点では、川上稔の待望の新シリーズ・GENESISシリーズのスタートも大ニュース。相変わらず、ラノベのページ数の限界に挑戦するかのような分厚さと、川上世界ならではの圧倒的に練り込まれた設定の上に成り立つ新しい物語に、第1話から引き込まれていきました。ひとを選ぶ作品であるのは変わりないですが、もう、この味を知ってしまったからには忘れることなんてできないですねえ。積んだままの都市シリーズも早めに崩したいところです。

人気シリーズの完結作という部分では『“文学少女”シリーズ』の完結が第一に上げられるでしょうか。あとは、『ダブルブリッド』の最終巻とかも、ひたすら待たされまくったひとほど、感無量というところではないでしょうか。私は完結してから短編集まで一気に読んだ口なので、その一日千秋な思いまでは味わえませんでしたが、しかし、なるほど、この展開で数年待たされたら耐えられないよなあとか。

ラノベからアニメ化作品が増えていったのも印象深いですね。なかなか大成功といえるような作品は数えるほどですが、イメージビジュアルで不安感ゲージが振り切れてしまった『とらドラ!』のアニメが、やたらと面白いのはまさに予想外でしたね。原作に追いつきそうな勢いで進行してますが、どんな結末になるのか、楽しみです。

と、ざっくり振り返ってみた2008年。良い作品に巡り会えたことにも感謝です。来年もまだ見ぬ素晴らしい作品の出現を心待ちにしつつ、また、未読な名作にもどんどん手を出していきたいなと思います。