電撃文庫– category –
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最後の夏に見上げた空は〈3〉
読了。 あ~、終わってしまった。ダメだ、こういうのずるいよ。 SFらしい要素は世界設定に用いられただけで、この作品自体は名門と小谷の恋の物語でした。最初で最後の口づけは、悲しすぎて、挿絵の効果もあって凶悪なまでの破壊力です。というか、覚悟し... -
最後の夏に見上げた空は〈2〉
読了。 「愛しい愛しいと言う心」という挿話が美しい。「戀」という漢字にかけたエピソードですが、なるほど、小谷の心中を的確に射て、形あるものとして認識させるために、必要だったと思えます。 この静かな時間の流れが、逆に切なすぎるほどの思いを抱... -
最後の夏に見上げた空は
読了。 切ない。残り一年というタイムリミットが設定されているため、終局は遠くなく訪れるという事実が浸透した世界。主人公の小谷は記憶を失っているため、余命一年ということを唐突に告げられ、彼・名門との同居生活が始まりました。小谷と名門の過去は... -
わたしたちの田村くん
読了。 えろげライターからの転向ということで、テキスト自体は非常に読み慣れたテンポ重視の文体ですね。よく言えば読みやすい、悪く言えば下が白いよ。 主人公の脳内妄想っぷりが、ドクロちゃんの桜くんを彷彿とさせますが、あちらの作品がギャグ方面へ... -
山姫アンチメモニクス
読了。 コメディ側にかなり寄ったラブコメものなので、萌え分が足りません! つまらないわけではないけれど、どうにも盛り上がりに欠けるなぁ。ヒロインの翠が前面に出て活躍するわけでなく、姉の風花に振り回される展開が常なので、どうにも風花の方が目立... -
アリソン〈3 下〉陰謀という名の列車
読了。 何このどんでん返し。 さんざん張り巡らせてきた伏線の回収の仕方は見事。エピローグも、唸らせられますね。続編の「リリアとトレイズ」を読んでいるからかもしれませんが、彼らのキャラクターは、まさにその両親あってこそと納得です。 トリックと... -
アリソン〈3 上〉ルトニを車窓から
読了。 サスペンスじみた展開で次巻に続く、といった風味。 体制が変わろうとする過渡期には、反抗勢力が暗躍するというのは良くある話ですが、これはもうひと味加えて、アリソンの過去、父親に関わる因縁まで提示されてさぁ大変。 前半ののどかな風景描写... -
アリソン〈2〉真昼の夜の夢
読了。 く、今回もスゴく面白いじゃないですか。旅行記かと思いきや、行く先行く先トラブルに巻き込まれまくりなアリソンとヴィルに合掌。というか、発端はアリソンの悪巧みだから、半ば自業自得というか……。 前巻では微妙な位置にいたベネディクト少佐も... -
サンダーガール!
読了。 典型的な少年漫画のノリだなぁ。主人公が女の子ってところ以外は。主要な登場人物のほとんどが女性で固められているので、ロマンスなどあるはずもなく(笑) や、そっち方面に走っても嫌いじゃないけれど。 主人公のメイは巻き込まれ型の主人公なの... -
アリソン
読了。 世界の構築の仕方が素晴らしいなぁ。すんなりとこの作品の世界観が理解できてしまうあたり、時雨沢作品の魅力は、やはりこの世界描写の自然さにあるのではと思ってしまいます。別に巧みな表現があったりするわけでなく、自然に、あるがままにその世...