読書感想– category –
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影≒光 陰陽編
読了。 このシリーズ、敵方として出てくるキャラクターの掘り下げがいまいち足りないのが惜しいところですね。今回も、家族を身内の手によって全滅させられた紀詠と呼ばれる家の後継者が、御影の対極として登場し物語を引っ張るのですが、敵となる狭霧の兄... -
紅―ギロチン
読了。 あ~、紫は可愛いな。禁断の世界に踏み込みそうになるくらいの魅力にあふれた七歳ここにあり。年の差なんて気にしない純愛っぷりが素晴らしい。 それはおいておいて、今ならわかる。確かにこれは西尾維新ぽい。登場人物の配役が、かちりとはまりそ... -
さよなら、いもうと。
読了。 妹の死で停滞していた主人公が、歩き出すまでのお話。作中で描かれた、妹が生き返るという奇跡をさしおいても、いずれは同じ結論にたどり着いたかも知れないけれど、果たされなかった妹の願いを主人公に自覚させることで、一気に自立させたかのよう... -
待ってて、藤森くん!
読了。 異能の出てこない『さよならトロイメライ』的な印象ががが。もっとも、今回のエピソードではほとんど何も解決してないし、そもそも里見の目的だった、思い出の少女が生徒会長なのかどうかすら確定させられてないし。その生徒会長・影薄いし。 でも... -
サイコロジカル〈下〉曳かれ者の小唄
読了。 え? な結末。最後まで読んで、クビキリサイクルと骨子が同じで配役の個性が大きく変わっただけという種明かしに、またしてやられた感たっぷり。 ちょっとわかりにくい謎解きだったけど、確かにトリックの部分は同じですな。首無しと目潰しの違いは... -
小さな国の救世主〈2〉 おざなり将軍の巻
読了。 相変わらずの平和ボケっぷりで、現実にそこにある驚異から目を逸らしつつも、なんだか上手く世渡りしてしまう主人公のお話。前回は2chで機転を利かせ、今回はIRCから知恵を得る、と。一介の学生が絞れる知謀なんてたかがしれてると思いつつも、ご都... -
サイコロジカル〈上〉兎吊木垓輔の戯言殺し
読了。 徹頭徹尾戯言尽くし。この無意味ながら意味がありそうに見えてその実無意味だったりする会話はよいですね。冗長に過ぎて事件が起こるだけで上巻が終わってしまいましたが。 兎吊木垓輔といーちゃんの会話で、普段は主導を握るいーちゃんが封殺され... -
哀しみキメラ〈2〉
読了。 前巻の終わりは、悲劇的ではあるけれどそれなりにきれいだったのだけど、なるほど、この展開の仕方なら続けようと思えばどこまでも続けられるかも。 すでに半分以上、人間ではなくなりながらも、人間であることにこだわるキメラとなった主人公たち... -
天空のアルカミレス〈2〉テスタコーダの鬼
読了。 ヒーローものの正道としての主人公の成長物語。なにやら裏がありそうで、けれど頼りになる助っ人新キャラ亨司を迎え、まさに最後の希望としてテリオンに立ち向かう拓也と日向子。自分の力もコントロールしきれず、日向子との連携もままならない拓也... -
シリアスレイジ〈4〉南溟奇譚 上
読了。 続き物でした。また良いところで終わるし。 このシリーズ、描写が結構淡々としてるので盛り上がりに欠ける印象はありますが、そもその作品世界がファンタジー色薄めな近未来を舞台にしているだけに、過剰な装飾無しに事実を書き連ねることで、現実...