電撃文庫– tag –
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Missing〈4〉首くくりの物語・完結編
読了。 復活を果たしかける作家・大迫栄一郎にして魔術師・小崎摩津方。首縊りの一族の逸材の執念が炸裂する首くくりの物語の完結編。 相変わらずサブキャラクターとして登場する人物は容赦なくヒドい最期を迎えますね。大迫の親子・水方と歩由実の暗示的... -
Missing〈3〉首くくりの物語
読了。 日下部稜子の姉・霞織の唐突な縊死から始まる物語の前編。本当に唐突に、死んだという事実が伝えられ、かなりあっけにとられ、その後にえもいわれぬ恐ろしさが湧いてきます。 謎解きや、解決への過程はすべて後半に持ち越されてしまい、どうにも盛... -
Missing〈2〉呪いの物語
読了。 神隠しに続いてのテーマは「呪いの手紙」。変形して「呪いのFAX」となっていますが、そこに本格的な魔術要素を絡め、主人公グループの一人・木戸野亜紀の内面と血筋にまで踏み込んでいく展開はなかなかに重厚。相変わらず、空目の語る黒い知識の説... -
Missing〈1〉神隠しの物語
読了。 『断章のグリム』を先に読んでいて、こちらのシリーズの方が痛いという話を聞いていたのでどんなものかと思っていたら、真性のホラーだったワナ。直接的な痛さの描写ではなく、精神に迫る病的・狂的な静かな恐怖感がじわじわ染みてくるのが、かなり... -
小さな国の救世主〈2〉 おざなり将軍の巻
読了。 相変わらずの平和ボケっぷりで、現実にそこにある驚異から目を逸らしつつも、なんだか上手く世渡りしてしまう主人公のお話。前回は2chで機転を利かせ、今回はIRCから知恵を得る、と。一介の学生が絞れる知謀なんてたかがしれてると思いつつも、ご都... -
哀しみキメラ〈2〉
読了。 前巻の終わりは、悲劇的ではあるけれどそれなりにきれいだったのだけど、なるほど、この展開の仕方なら続けようと思えばどこまでも続けられるかも。 すでに半分以上、人間ではなくなりながらも、人間であることにこだわるキメラとなった主人公たち... -
天空のアルカミレス〈2〉テスタコーダの鬼
読了。 ヒーローものの正道としての主人公の成長物語。なにやら裏がありそうで、けれど頼りになる助っ人新キャラ亨司を迎え、まさに最後の希望としてテリオンに立ち向かう拓也と日向子。自分の力もコントロールしきれず、日向子との連携もままならない拓也... -
シリアスレイジ〈4〉南溟奇譚 上
読了。 続き物でした。また良いところで終わるし。 このシリーズ、描写が結構淡々としてるので盛り上がりに欠ける印象はありますが、そもその作品世界がファンタジー色薄めな近未来を舞台にしているだけに、過剰な装飾無しに事実を書き連ねることで、現実... -
絶世少女ディフェンソル〈3〉
読了。 前巻に引き続き、「門の王」と「境界守護士」の絆の在り方を描くシリーズ第3作。本編のストーリーがあまり進んでいませんが、道を外れてしまった王と守護士の成れの果てと、未熟ながらも悩み前進を諦めない主人公たちの対比がしっかりと展開されて... -
断章のグリム〈2〉ヘンゼルとグレーテル
読了。 童話の解釈はいろいろありますが、それをモチーフにこういったグロテスクなストーリーを展開させられるとは。 神の見た悪夢が現実を浸食するとは、なるほど、とびきり凶悪で醜悪なわけです。前巻の鳩の描写に引き続き、今回も文章に鳩が出てきて、...