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アスラクライン〈11〉 めぐりあい異世界

stars それがあたしの意志よ、夏目智春――あなたがあたしに本気で勝つつもりなら、それ以上の強い意志でかかってきなさい。

“二巡目の世界”の智春たちは完膚無きまでに敗北し、死の直前、何者かの手によって“一巡目の世界”へと飛ばされた。そこでただ一人――片時も離れなかった幽霊の少女の姿もなく――異世界をさまよう智春は、そこで見知った顔の、けれど智春の知らない人びとと出会う。

おー、なんだか物語の核心へ迫る感がひしひしとしますね。

賑やかさを振りまいていた操緒の存在が終始感じられないせいか、全体的に重苦しい展開でお話が進むんですが、前巻のエピソードで完敗してしまった智春の後悔とか絶望とかとも相まって、これまでとは違った雰囲気ですね。

一巡目と二巡目で智春の知人たちはだいたいが同じような役割を持っていそうだけれど、やっぱりそこは少し違っていて、その違和感も手伝ってなんだか妙な気分になりますね。あちらの世界で敵だったひとたちも、こちらの世界では協力的だったりと、世界の崩壊を境に何もかもが狂ってしまったんだということを実感させられます。

そして、物語の起点が見えてきています。タイムパラドクスが絡んでくるせいか、それぞれの人物のどの行動がトリガーで出来事が連鎖していくのか、時系列がこんがらがってしまいますが、それでもようやく謎に満ちた世界の構造が見えてきた気がします。まだ、智春の兄・直高の二巡目の方の生死は不明だけど、この構造からすると彼も一巡目の世界の直高として死んでいたりするのかなあ。なんか混乱してきた。

離ればなれになってしまった操緒と出会うための物語が次巻になるのかな。今回解き明かされなかった謎解きも気になりますし、いよいよ佳境という感じですね。……でもアニメ化だからって、変な引き延ばしは勘弁してくださいね!

hReview by ゆーいち , 2008/10/14

アスラクライン 11
アスラクライン 11 (11) (電撃文庫 み 3-26)
三雲 岳斗
アスキー・メディアワークス 2008-10-10
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