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C3‐シーキューブ‐〈13〉
お前は、誰の目からも隔絶された暗闇に閉じ込められておるわけではない。全てを諦めて虚無に浸るべき、廃棄された呪わしい不要品などではない――お前はまだ、必要とされておるのだ。だから、出てこい。そのためにこの手が役立つなら、いくらでも伸ばしてや... -
C3‐シーキューブ‐〈12〉
つまり。私は――そうだ。私は、お前を喪いたくない、と思ったのだ。思っているのだ。それだけは、この感情だけは、確かだ。何がどうあっても、私がどんな存在であったとしても、それだけは……! 奈良公園といえばシカ。シカといえばシカせんべい! というわけ... -
断章のグリム〈16〉 白雪姫・上
――ねぇ、蒼依ちゃん、思い出した? わたしの、ヘンシツ。 「『普通』なんて、いつか壊れて、ここに戻って来るよ。蒼衣ちゃんは私の『王国』の国民なんだから――」 握り拳を震わせて言いつのる葉耶。蒼衣を苦しめる、かつて蒼衣が破滅させた少女の幻影。だが... -
断章のグリム〈15〉 ラプンツェル・下
ごめんね。それから、今までありがとう。 「いま敵じゃないひとは、いつか敵になるひと。まだ気づいてないだけだよ……」 葬儀屋の蘇りによる影響はまだまだ続く。蒼衣に復讐を誓う少年は、自分も死ぬ覚悟で蒼衣を苦痛の海へと沈めていく。遠くなりかけた視... -
断章のグリム〈14〉 ラプンツェル・上
皮肉が利いていると思わない? 私はここが好きなのよ。この人間の、どうしようもなく愚かで、夢見がちで、そのせいでどうしようもなく皮肉なところがね。 “――彼女の髪に、触ってみたい……” 少女が歩道橋を登り、階段の一番上に、ぺた、と差し掛かった時。突... -
断章のグリム〈13〉 しあわせな王子・下
……じゃあ、逃げられないよ。俺が彼女のためにやったことを――その思いを――一時の気の迷いになんかに、できない。できるわけない。 きっと、浅井は自殺したんだとおもう。 私は呪い殺されるなんてやだ。 ぜったい耐えられない。 だから死ぬことにする。さよ... -
剣の女王と烙印の仔〈6〉
今は確信しています。あなたがたの神々の力はみな、けっきょくのところ、人の心にしか触れられない。どれほどの力であろうと、人の心の中だけに働くものです。ならば――。ならば、人の心は、いつか必ずそれを超えます。 大陸は戦乱に包まれた。「――蹂躙せよ... -
氷結鏡界のエデン〈4〉 天上旋律
わかったか、護士ってのはお姫様のピンチに助けてくれる騎士なんかじゃねえ。そこに居合わせた奴がいつだって踏ん張るしかねぇんだよ。それが護士で、それが人間てもんだろうが! 「守るんじゃなく、一緒に戦う。……それが僕の新しい戦い方だから」 仲間と挑... -
なれる!SE 2 基礎から学ぶ? 運用構築
戦争? 上等ですよ。追い詰められた運用が何をするか見せてやります。工兵さん、一緒に戦ってください。この会社から構築の人間を根絶やしにしてやりましょう! システム開発会社に入社し怒涛の4月を乗り切った桜坂工兵。彼が出会った同僚の姪乃浜梢は、小動... -
官能小説を書く女の子はキライですか?〈2〉
あの、せんぱいにおねがいがあるんですっ。あのですね、わたしにも、お二人が体験取材をしているところを見せてほしいんですっ。 唐突に現われた天真爛漫中学生・ひみこに、月と真一は官能小説と男装の『ひめごと』を知られてしまう。しかしひみこは自らも...