レジンキャストミルク

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レジンキャストミルク読了。

欠落と引き替えに《虚軸》と呼ばれる異能を手にした少年少女の物語。

序盤の「日常」と終盤の「非日常」の乖離っぷりがステキ。ほのぼのダークと言われるだけのことはあります。が、期待(?)していたほどのダークさはなく。

主人公に関わる人々がすべからく事件に巻き込まれて不幸なことになったり、大変なことではあるのですが、その実、一番不幸なのは、やはり《虚軸》と関わってしまった主人公ら、異能の持ち手たちなのでしょうね。それに気付かない・気付けないのがさらにタチが悪いというか。終盤で明らかになる──あるいは、あえて無視していた──主人公・晶の欠落は、それまで生きてきた彼の人生そのものともいえるもので、そのような事態に陥ってまで、《虚軸》・『全一』たる硝子を隣に立たせているのか、彼女の出自に大きな秘密がありそうですが、あの説明じゃ何が何やらさっぱりです。過去に大きな事件が起き、それに晶と、彼に敵対する者と、彼の両親の喪失が絡んでいるというのは理解できましたが。

会話や地の文が、言葉遊びに満ちていて、そこをどう思うかで結構評価が分かれるのかも。敵を目の前にして延々と会話を引き延ばしたり、戦闘の準備をのんびとしていたりと。ヒーローものの美学といえば美学ですが。『全一』の機能解放の描写は、生々しいというかエロいというか、コードギリギリですよ、あの描写の必然性にこそ、作者と主人公の正気を疑います。いや、好きだけど。

アクの強いキャラも、気取った設定も、そこはことなく漂うダークさも、どれも魅力な作品ですね。もっとダーク分強めでもいいです。日常からのギャップが激しい方が、いろいろと衝撃もありそうですしね。

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