夜明け色の詠使い―黄昏色の詠使い〈10〉

……そう。悲しいことじゃない。だって、想いはここにある。それさえなくさなければ、きっとまた会えるから。
クルーエルは消え、そして世界から名詠式そのものさえも失われた。世界中で混乱が広がる中、ネイトはアマリリスが残した手がか ...
“文学少女”見習いの、初戀。

わたしはハッピーエンドを信じてる。運命がどんなに苦難を用意しても、あきらめずに乗り越えて、二人はいつまでも幸せに暮らしました――そんな風に終わる物語もあるって。
学園に新入生として入学した日阪菜乃は、文芸部部長・井上心葉と ...
ソフィア、詠と絆と涙を抱いて―黄昏色の詠使い〈9〉

……わたし信じちゃうよ? 本気にしちゃっても……いいの?
凱旋都市エンジュ、夜の競闘宮で繰り広げられるミクヴァ鱗片を巡る戦いは続いていた。シャオが目指す理想など関係なく、ただクルーエルを失いたくない、その想いだけを頼りにす ...
百億の星にリリスは祈り―黄昏色の詠使い〈8〉

……ずっと怖かったの。わたしの気持ちがなんなのかって。
ミクヴァ鱗片を巡る争いの最中、ネイトはついにシャオと出会う。シャオは問う、名詠門(チャネル)の先に何があるのか、と。シャオは語る、名詠式に、セラフェノ音語に、そして世 ...
“文学少女”と恋する挿話集 1

ねぇ、心葉くん。心葉くんも先輩に、『愛しき言』を、尽くしてねっ。わたしを、心葉くんのお話で、おなかいっぱいにしてちょうだい。
ファミ通文庫公式サイト FBOnline に掲載された「“文学少女”の今日のおやつ」などに加え、 ...
コラボアンソロジー2 “文学少女”はガーゴイルとバカの階段を昇る

とまあ、このくらいバカな男が吉井明久。うちの二年を、いや、全校を代表するバカです。
ファミ通文庫のコラボアンソロジー第2弾。今度は『“文学少女”シリーズ』『バカとテストと召喚獣』『学校の階段』『吉永さん家のガーゴイル』が生 ...
“文学少女” と神に臨む作家〈下〉

ねぇ、泣かないで、胸を張って、笑って、見つめて、考えて、立ち上がって、一人で歩いて。
「琴吹さんのこと、壊しちゃうかもしれませんよ」 流人の言葉に恐れを抱きつつも、自らを救ってくれたななせを守ろうと誓う心葉。しかし、心葉の ...
新約の扉、汝ミクヴァの洗礼よ―黄昏色の詠使い〈7〉

ゆめゆめ忘れるな。その時にお前の選んだ詠(せんたく)が、小娘の道行きを決定することになる。
凱旋都市エンジェ。そこで開かれる新種触媒(カタリスト)の披露会に、ネイトとクルーエルは出席することになった。〈イ短調〉からの依頼を ...
“文学少女”と神に臨む作家 上

忘れないでください。自分が遠子姉の作家だってこと
二月に入り、遠子先輩の卒業は刻一刻と近づいてきている。心葉はななせと付き合い始め、けれど、ふとしたときに心葉の脳裏には遠子先輩の顔が浮かび、そのたびに胸を刺すような痛みを覚 ...
そしてシャオの福音来たり─黄昏色の詠使い〈6〉

始音を超え、奏でられるは冬の旋律
冬の訪れの足早い、北のフェルン大青湖、フェリ・フォシルベル城。カインツに連れられ、その古城を訪れたネイトは、美しい旋律にも似た声音を響かせる姫君ファウマ。ネイトに問いかけ、彼をシャオと正反 ...