Kanon

『星夜の夜想曲』

夜、ふと目を覚ましました。
夜明けにはまだ時間のある薄暗い闇の降りた部屋。
カーテン越しに見える微かな明るみは、雪の白さ？　街灯の灯火？
うっすらと室内に差し込む光は、月の煌めき？ ...

ん……。

ぽかぽか。

ふわふわ。

あったかいよ。

気持ちいいよ。

お日さまの匂い。

そして。

わたしの大好きな……。

-Short Sho ...

ごく普通の日常がそこにあるはず……だった。

「祐一さ～ん」

教室に響く、澄んだ声。

オレに浴びせられる好奇と羨望、そして妙に殺気立った視線の雨あられ……。

「早いわね」

「早 ...

　雪が綺麗ですね。

　こんな落ち着いた気分で雪を見上げるなんて、すごく久しぶりです。

　これも、あなたのおかげですね……。

　祐一さん。

-Short Short Happiness-

　――空が高いよ。

　目に染みるくらい綺麗な夕焼け空。

　あんまり綺麗で、涙が出ちゃいそうだよ。

　どうしてだろうね？

　こんな綺麗な夕焼けなんて、この季節にこの街じゃ、めったに見れない ...

『夢』

『夢が終わる日』

『雪が、春の日溜まりの中で溶けてなくなるように……』

『面影が、人の成長と共に影を潜めるように……』

『今……』

『永 ...

「――あ、雪……」

　ふと見た灰色の空から緩やかに舞い降りてくる白。

　黒板を叩く先生のチョークの音だけが冬の厳しさとは程遠い穏やかな教室に響いていた。

　何年経っても変わらない冬の訪れを、今年も同 ...