銀盤カレイドスコープ〈vol.6〉 ダブル・プログラム:A long, wrong time ago
次巻がクライマックスとあとがきにありますが、収拾がつかない予感。本巻でタズサを主役におかず、ライバル格として描かれてきた至藤響子とドミニク・ミラーの両名にスポットを当てて、時間軸を前後させながらそれぞれの内面を描く特殊な構成。正直、このストーリーがここに挿入されるべきものであるかどうかの判断は付かないのですが、いけ好かないヤツとして描かれてきたこれまでのイメージに対して別の印象を与えることには成功してるのかな、と。
それにしても、終盤での明暗の分かれ方があまりにはっきりしてますが、ここまで登場人物が増えてきた中、たった三個しかない五輪のメダルが誰の手に落ちるかというのが最後の問題。金は順当にいけばリアで間違いなさそうですが、この群雄割拠の様相を呈してきた物語の、最後の落としどころがどうなるか楽しみに待つとしますか。なんか単巻で終わらず、複数冊に渡ったエピソードになりそうな気もしますが……。
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