ARISAチェンジリング

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stars 異世界からの侵攻 目覚める偽神の力 何も持たない主人公は何を掴む?

暁雲学園高校に転入してきた二年生・小日向眞也は、生徒の誰もが一度は受けるという、自分に備わっている素養を見つけ出すという試験への参加を告げられる。そこで見つけ出される「才能」には、超常的な力・異能とも言うべき「偽神」の力も含まれていて……。

何も持たない主人公が、戦うことしかできない、知らないヒロインを救う。学園には異能だらけの、まさに文字通り学園異能のテンプレ通りなストーリー。というか、そういう単語を作中の描写に持ってくるというのは、何やらメタ的な意味があったのかなと思ったら、単純に分かりやすい表現だから使っただけっぽかったのでしょぼーん。

自らの未来の可能性を前借りし、超常の力とする「偽神」という設定は、ムシウタの“虫”みたいに破滅的で刹那的なもの。それに誰も気付かされず、異世界からの侵略者に良いように食い物にされ、使い潰されてしまった能力者の面々は哀れというか、野望を持っていたのに無個性というか。指導者の素質が抜群とか作中で語られてた生徒会長・一条の小物っぷりといったらもう、涙を誘われます。

ヒロイン・アリサは、この世界に生きているもう一人の自分の存在が死んで、それに成り代わることで目的を達するという悲劇的な境遇。けれども、なんだか戦闘マシーンのように振る舞い続けてるせいか、彼女の悲哀とか苦悩は表面に出てこなくて、眞也との関係もいまいち微妙なままラストを迎えてしまいましたね。彼女を追っかけて他の世界を目指すというラストは悪くないけれど、眞也の決意やそれに対するアリサの想いの描写はもうちょっと欲しかったかな。

そして、あれだけ眞也を慕ってくれている鼎や、必至に母代わりを務めた妹をほっぽって世界を捨てるというには、あっさりしすぎじゃないかな。

hReview by ゆーいち , 2007/12/15

ARISAチェンジリング

ARISAチェンジリング (電撃文庫 な 2-22)
中里 融司
メディアワークス 2007-11
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