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とある魔術の禁書目録〈19〉
良いか。目の前で誰かが苦しめられていたとしても、そこで迷わず武器を握って凶漢をブチ殺すようなヤツは、似たような悪党だ。人の気持ちも考えず、更正の機会も与えず、理に適ってるってだけで人を殺せるヤツは善人なンかじゃねェ。オマエはそォいう野郎になる必要はねェ。そいつは俺の領分だ。俺一人だけがやるべき事だ。
学園都市の暗部で起きる事件を処理する『グループ』。最強の
同じ時。元『アイテム』構成員の浜面と絹旗は、滝壺の見舞いにやってきていた。そこで突然巻き起こる、浜面の「バニーガール超好き疑惑」。どん引きする絹旗と滝壺を他所に、浜面は決死の釈明をするが……!? (15)巻、SSシリーズに続き描かれる、『学園都市の暗部』編登場!
ようやく収束の気配を見せ始めた物語。番外編とばかり思っていた一方通行を主人公とする『学園都市の暗部』を描いたストーリーが、いよいよ上条当麻の物語とふたたび交わるときが近いことを予感させるような展開ですね。そして、ここにきて新たな主人公に大出世を果たした浜面の男っぷりに惚れさせるような物語。もともとこの19巻が、一方通行と浜面の暗部に属しながらも、方や最強の力をふるい敵を殲滅する一流の悪党を自認し、方や自分の無力さを自覚しながらも目の前にあるたったいひとりの少女の危機のために自身の危険を厭わず圧倒的な暴力に立ち向かえる強い心を武器に戦うという、なんとも対照的なダブル主人公ともいえるような構成になっているのですが。
で、どちらの主人公に心動かされるかといえば、やっぱり浜面なんじゃないかなあ。力も後ろ盾も何もないようなどこにでもいる雑魚然としていた彼が、ここまで勇気を振り絞って身を削るような戦いをするとは思わなかっただけに。当麻自身とダブるようなコミカルさと熱血さもあるんだけれど、浜面は本当に何も持っていない一般人に過ぎないのに、滝壺のためだけにその命を投げ出す覚悟で、敵いっこない相手に戦いを挑むなんて、もうね。押しも押されぬ相思相愛ぶりを見せつけてくれた浜面と滝壺のふたりですが、ふたりが赴こうとする場所は、さらに過酷な地球上でもっとも危険な地となっているわけですが、果たしてどうやって立ち回るのやら……?
『ドラゴン』という言葉を追いかけていた一方通行の方も、ついに真相に近しい存在と相対するに至ります。にしても、その存在の圧倒的な力は反則なんて言葉じゃ生温い非常識さですね。未だに余裕を崩さないアレイスターの態度もまた、たとえ最強の超能力者の力を持ってしても、彼の計画の不安要素たり得ないという裏付けゆえなのかも。これまでも何度か打ち倒されてきた一方通行ですが、今回ばかりは自分だけの敗北で許されるような戦いではない、
そして、舞台はロシアへ。さらわれたインデックスを救い出すためにそこを目指す当麻。そこへたどり着いた浜面たち。かすかな可能性をたぐり寄せるため、そこへ向かう一方通行たち。物語の主役が出そろい、舞台に上がり、これでようやく真の物語が始まる……って、これまでの前振り長すぎでしたよ! だが、熱い、熱いぞ!
hReview by ゆーいち , 2009/11/23
- とある魔術の禁書目録(インデックス)〈19〉 (電撃文庫)
- アスキーメディアワークス 2009-11-10

鎌池 和馬
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とある魔術の禁書目録〈18〉
お前達には、それがあるか? どんな個人的な感情であっても構わない。どんなに主観的な理由であっても問題ない。このイギリスの危機を救うために、圧倒的な恐怖に立ち上がるだけの、ちっぽけな勇気はあるか?
第二王女・キャーリサと『騎士派』によるクーデターでロンドンは堕ちた。インデックスを救うため、上条当麻はフォークストーンを目指す。一方、今にも弑されようとした第三王女・ヴィリアンを助けたウィリアムは、騎士派トップ・騎士団長との因縁の対決が始まろうとしていた。
超絶バトルはエスカレートする一方。もはや生身の人間である上条さんの付け入る隙はありません。だんだんと、彼は幻想殺しというひとつの霊装に成り果てつつあるような気も……。
ともあれ、バトルに次ぐバトル! イギリスを舞台に勃発した第二王女・キャーリサによるクーデターに立ち向かう各勢力たち。第三王女・ヴィリアンの窮地に颯爽と登場した後方のアックアことウィリアム=オルウェルと騎士団長の人外バトルを皮切りに、ほぼ丸々一冊激戦続き。カーテナ=オリジナルの力によりほぼ無敵に近い存在となったキャーリサとの総力戦は、軍事に特化した彼女の才と相まって窮地の連続。奥の手を凌いだかと思ったらさらなる切り札が用意されていたりして、ホント、どうやって勝つんだという絶体絶命のシチュエーションの連続なんですが。
で、ツッコミを入れちゃいけないんでしょうけど上条さんの頑丈さが、それだけ見れば人外の領域に達しているのがさすがに気になるように。ってか、アレで死なないってどんだけ強運(悪運)なんですか、上条さん。
今回はあんまり見せ場がなかったような感じですが、最後の一撃をしっかりと食らわせてやれたり、そして次なる強敵・右方のフィアンマとの出会いや、彼がインデックスにやらかしたことで上条さんブチ切れモードに突入? ようやくヒロインとしての扱われ方になったかと思ったら、これはまた出番がぐんぐん減る展開な気もしますが、フィアンマを退けるまでに次なる見せ場は彼女に用意されているのでしょうか?
ああ、でも、少年漫画の王道的なかつての強敵との共闘というシチュエーションは燃える燃える。言葉交わさず戦場での瞬間のコンビネーションとかどんだけ以心伝心してるんでしょうか。表紙の通り、今回のエピソードはウィリアムが全部持っていった感じですね。今後は、神の右席たるアックアとしてではなく、傭兵としてのウィリアムとして戦っていくのでしょうか?
お話的には、このクーデターで壊滅的な打撃を国内に与えようとしたキャーリサの動機は女王でなくても呆れてしまいたくなるものでしたが、国を憂い、国民を愛したゆえの暴走から、皆が主人公となって一夜限りの大乱に身を躍らせるという流れは熱かったですね。良いところ持っていった女王・エリザードはさすがというか、器が違うというか。英国編がこういう形で幕を下ろしましたが、今後の戦いではどんな立ち位置へと変わっていくのやら。
混乱の元凶たるフィアンマの目的は謎のまま、物語はさらに混沌としていくような雰囲気。キャラが増えすぎてワケ分からなくなってますが、分かりやすいボスキャラはあと数人てところなのかなあ。魔術サイドの物語が一段落しても、科学サイドではまだまだ消化されてないお話が山盛りだから、終わりは見えそうにありませんががが。
hReview by ゆーいち , 2009/07/11
- とある魔術の禁書目録(インデックス)〈18〉 (電撃文庫)
- 鎌池 和馬
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とある魔術の禁書目録〈17〉
……遅い、です……。遅いんですよ! この傭兵崩れのごろつきがぁ!!
イギリス清教『必要悪の教会』最大主教・ローラによってインデックスに召集の命が下された。彼女の保護者役である上条とともに、空路にてイギリスを目指すインデックス。彼女に与えられた命は、フランスとイギリスを結ぶユーロトンネルで起きた爆破事件を英国『王室』とともに調査せよというもの。しかし、その調査を妨害しようとする勢力は国外だけでなく国内にも在り、英国はかつてない脅威にさらされようとしていた。
久々にインデックスさんの出番ですね!
腹ぺこ凶暴キャラと化し、すでにヒロインというより上条さんちのペットと成り果てたかに思えた彼女に、禁書目録としての出番が到来! 英国内に高まる不穏な空気に魔術要素が絡んでいることから『必要悪の協会』所属の彼女が久々の里帰り?
かと思いきや、保護者役の上条さんとの道中からトラブル三昧。半ば上条さんの自業自得ともいえる選択ミスからハイジャックに遭遇するわ、犯人との対決をするわとスタートラインに立つまでに一冒険してしまう主人公体質の上条さんすげぇ。まぁ、この事件の中での上条さん、彼の猪突猛進な性格と、他人の話を聞かない視野狭窄な独善さという、彼の悪い部分が前面に出ているような気がしましたが、これまた何かの影響が働いていたのやら? 近しい誰かが傷つけられれば真っ直ぐに怒る彼の行動が、そのまま多数の人命に直結していたという事実は軽くないと思うんだけど。
と、これはこれで1エピソードとなりそうなお話なんだけど、こちらはまだインデックスと上条さんのドタバタやらがあったりで、割と軽い雰囲気なんですが、英国に着いてからは一変。話の規模もでかくなるわ、敵対する勢力もでかくなるわとかつてないインフレの予感です!
相変わらずねーちんこと神裂さんは戦う相手が悪いというか、彼女の噛ませ犬っぷりに涙が出そうになりますが、次の巻には出番と見せ場がありますよね? 聖人という存在の希少価値がどんどんと失われていってる感じがするんですが、今回はそれこそ英国すべてを敵に回したもんだろうしなあ、このチート設定どうにかなりません?
そして、上条さんの出番事態もがりがりと削られていってますね。彼の右手はすべてを覆すジョーカーではありますが、超人バトルの余波に巻き込まれるだけでリタイア確定なだけに、どうやって彼が死中に活を求めるのかも次巻の見所になりそうですね。離ればなれになってしまったインデックスの身を案じるのが彼ならば、必然的に戦いの場に姿を見せるでしょうし。
再登場のアックアも、手負いながらも存在感がありますね。傭兵ウィリアムとして聖剣アスカロンを手に携え、王女の絶体絶命の危機に颯爽と現れる主人公のお株を奪うお話の締め。お相手の騎士団長との因縁の決着を付けるべく、激突するふたりの対決の行方やいかに?
英国全土のはてはこれからの世界の命運を握る戦いがあちこちで展開しているので、かつてない緊張感をはらんだこの争乱、決着は如何に?
hReview by ゆーいち , 2009/03/14
- とある魔術の禁書目録(インデックス)〈17〉 (電撃文庫)
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とある魔術の禁書目録SS〈2〉
見せてやるよ、本物の根性ってヤツを!! 大それた理由なんかいらねえ。曲がらず腐らず正面を行く男は、赤の他人だろうが何だろうが、傷つけられた女の子のために立ち上がることができるんだ!!
事件は上条当麻の知らない場所でも起きている。上条の知る人間、知らない人間、様々な人間が織りなす22の短編集。本編の補完に、今はもう見ることのできないかもしれない光景を懐かしむのに、そして、これから先へ続く物語へ思いを馳せるのに、どうぞ、召し上がれ。
どうでも良い日常の一コマから、本編の背景、伏線、そして新キャラの顔見せと、とにかくいろいろ突っ込んでみました、な短編集。しかし、このタイミングで出されると、アニメ化中の引き延ばし戦略のような気がしてしまう部分も。
加えて、怒濤のごとく投入された新キャラが今後本編に出番があるのかないのか。作中のパワーバランスを崩しそうな、魔神くずれや学園都市第7位やらは、これからの科学対魔術の抗争に絡んでくるのやら。上条父や御坂父も、表立たず、しかし、確実に物語に絡んでいたりと、そろそろいい加減、登場人物紹介を巻頭に入れないと把握しきれませんよ?
まぁ、そんな感じでごった煮な作品集でしたが、その中で一本芯が通されていた「原石」を巡る思惑の錯綜。学園都市の優位を維持するために行われる暗部の活動と、自然発生した能力者たちのこれからの運命、気になる部分が多いですが、今後の本編に、今回の設定がどう絡んでくるんでしょうね。
hReview by ゆーいち , 2008/11/08
- とある魔術の禁書目録SS 2 (2) (電撃文庫 か 12-18)
- 鎌池 和馬
- アスキー・メディアワークス 2008-11-10
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とある魔術の禁書目録〈16〉
ぐだぐだと悩むのはやめましょう。彼らの決意を無駄にはしない。それだけで十分です。
神の右席にして、聖人でもある後方のアックアが、上条の右腕を狙い、学園都市に潜入を果たす。アックアの宣戦布告を受けたイギリス清教は身を寄せていた天草式を、上条の護衛として派遣する。唐突に押しかけて来た五和を迎え入れ、危機を知らされつつも呑気に構える上条。しかし、ついに現れた後方のアックアの実力は、これまで相対したどんな敵よりも圧倒的な力で上条を粉砕にかかる。
( ゚∀゚)彡 ねーちん! ねーちん!
( ⊂彡
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し ⌒J
ダークな雰囲気満載だった科学サイドのストーリーの次は、上条さんを主役に据えた魔術サイドの物語。でも、今回の主役は、久方ぶりに活躍の場を与えられた神裂さんに違いない。
上条を、天草式を、そして同格たる神裂さえも圧倒する力を持つ後方のアックア。その絶望的ともいえる戦力差を、死力を尽くして覆す。これぞまさに友情努力勝利の方程式。何気に神裂と天草式との過去の確執さえも乗り越えてみせ、全編大盛り上がりの一冊でしたね。
相変わらず、空気な美琴も今回は上条と急接近した感じ。彼の記憶が失われていることを告げ、しかし、上条が見せた自身の本質に胸を射貫かれてしまった美琴さん。本格的にフラグ立ってしまいましたが、彼女の胸に芽生えた自覚さえされないその気持ちに、果たして意味を与えてあげることができるのやら?
そして、ついにローマ正教の──神の右席の真の目的も明らかに。これまた別格な存在感漂わせる神の右方は、どんな方法で上条を、そしてインデックスを狙ってくるのか。あれ、久々に腹ぺこシスターが重要な役割を担いそうですよ? 頑張れ、インデックス。不気味なアレイスターの動向も気になります。待て次巻。
hReview by ゆーいち , 2008/06/09
- とある魔術の禁書目録 16 (16) (電撃文庫 か 12-17)
- 鎌池 和馬
- アスキー・メディアワークス 2008-06-10
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